「銃・病原菌・鉄」読んだ

ようやくと言うべきか、ジャレド・ダイアモンド著「銃・病原菌・鉄」を読了した。

 

読み始めたのが2018年8月?だから足掛け9ヶ月・・・

 

基本的に頭が悪いので、こういう論文は読むという行為自体が割と苦痛。なぜ読んだか?見栄や知識を振りかざしたかったからかな。

 

ざっと箇条書きにまとめてみる

・主旨は「白人が人種的に優れているから現在の繁栄があるのか?」という疑問に対して、1万3000年前の現生人類の形が出来てからを紐解いた本

・著者のジャレド・ダイアモンドはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)社会科学部地理学科の教授

・肥沃三ヶ月地帯(今で言うイラク・シリアの辺り)で農耕が興ったのは約8000〜7000年前。当初は木々が生い茂る森林地帯だった。

・しかし燃料用、農地確保のための伐採が進み、また雨が少ない地域で乾燥が進み、植物の生長に伐採スピードが追いつかず、砂漠化していった。

・次第に人々は農耕するために西に進み、メソポタミア文明ローマ帝国〜現在のヨーロッパと次第に欧州北西部に集中するようになる。それが現在の世界において白人の大きなアドバンテージになった。

・農耕により定住することが出来、集団に文民を確保する余剰が出来る。文民を確保することで技術の発達、つまり効率の良い鋳鉄方法や銃の開発などをすることが出来、スムーズに他民族を駆逐することが出来るようになった。

・また南北アメリカでは、白人が持ち込む病原菌(天然痘・ペストなど)に先住民が対応できなかった。その為、白人に対抗出来る人口を大幅に減らしてしまい、植民地化された。

・紀元前8000年〜1450年ごろまで最も進んでいた国は中国。しかし大規模な土地を統一出来てしまった為に1人の指導者による影響が大きかった。他国の侵略に積極的だった指導者が失脚し、造船所も閉鎖。鎖国が進み、没落していった。

ヒトラーガンジー、上記の中国の指導者など歴史の特異点は予測不可能。

・結局のところ今日の世界は地理、運、歴史の特異点の上に成り立っている為、人種的に白人が優秀であるなどの差はない。

 

非常に面白かった。著者はユダヤ系のド白人である。こういう文民を抱えることが出来るっていう点でも今日の先進国民って余裕があるよね。そうじゃなかったら著者だって稲刈りしてるかもしれんし。こういう本を書けるっていう時点でこの本の正しさを証明してる。